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WTI原油 【見通し・予想・動向】OPECのサウジとUAEが妥協合意で増産懸念!!76.81ドルが天井か!? テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年7月16日(金)の週を終えて

2021年7月12日(月)から7月16日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。

  • API、EIAの最新の在庫の状況
  • 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
  • テクニカルの分析
  • 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説

これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。

この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。

たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。

それでは、各章を見ていきましょう。

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WTI原油 見通し 予想 動向(2021年7月16日(金)の週を終えて)

上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。

解説の流れは以下の通りです。

  1. 原油の在庫状況
  2. ファンダメンタル分析
  3. テクニカル分析
  4. ポジション状況
  5. 週の終値の動向

WTI原油の在庫状況

API在庫の状況

1-API在庫-一覧表-2021年7月16日の週を終えて
1-API在庫-一覧表-2021年7月16日の週を終えて

在庫統計は想定の範囲内の減り具合。

この日はOPECのサウジとUAEの協議が決裂していて
纏まりの無さから需給ひっ迫懸念が出て原油価格は上昇している。

なので在庫には見向きもされていません。

EIA在庫の状況

2-EIA在庫-一覧表-2021年7月16日の週を終えて
2-EIA在庫-一覧表-2021年7月16日の週を終えて

原油在庫が700万バレル級の減りを見せているが
なぜか少しだけ増えたガソリン在庫のほうが注目され
夏のドライブシーズンなのにガソリンが増えている事が売り材料として機能した。

原油の在庫の状況 まとめ

原油在庫は減っているが
なぜか少し増えただけのガソリン在庫が注目され
都合よく売りの材料として扱われている・・・。

WTI原油 ファンダメンタルズ分析

2021年7月12日(月曜日)から7月16日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。

この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると

価格が上昇した要因は以下のとおりです。

  • OPECプラスの協調減産の行き詰まりで市場の需要逼迫懸念

価格が下落した要因は以下のとおりです。

  • 新型コロナウイルスの変異株の感染拡大懸念
  • OPECの関係者がサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が原油生産の妥協案で合意して増産懸念
  • EIAの在庫統計ではガソリン在庫が増えていることで、夏のドライブシーズンなのにガソリンが増えているのが嫌気
  • パウエル議長の発言でインフレデータが期待以上になっていると発言した事
  • アメリカでワクチン未接種者の間で死者が拡大している事が懸念されエネルギー需要回復に陰りが見え始めている事
  • イギリスでデルタ株の感染が広がっている事

2021年7月12日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向

朝からロンドン時間にかけてずっと下げ
19時頃からNY時間にかけて買い戻しが強まる

イギリスが19日にロックダウンを解除するようだが
新型コロナウイルスの変異株の感染拡大が売りの懸念材料で下げてるようです。

しかしOPECプラスの協調減産の行き詰まりで市場の需要逼迫懸念で
原油は安いところで買われてるみたい。

高値74.90 → 終値74.16(-74pips下落)
(7時台)

2021年7月13日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向

東京時間からロンドン開始時間に上昇
18時頃からストンと落ちる
NY時間に上昇して東京とロンドンの高値をブチ抜いて終了

21時30分に6月の米CPIの発表があり予想はどれも上回った状態だった。
ここでドル高が加速して原油もつられて下落したが
NYオープンになると原油は買い戻されて東京とロンドンの高値を更新していった・・・。

米CPIの伸びは2008年8月以来の約13年ぶりの伸びと言われている。

IEAがOPECプラスの協調減産の纏まりの無さから需要の逼迫懸念について触れている。
これをもとに原油は安いところで買われてるみたい。

安値73.66 → 終値75.21(-155pips下落)
(21時台~22時台)

2021年7月14日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向

東京時間は高値ヨコヨコ
ロンドンタイムに一旦落ちたものの押し目で買われて東京高値に戻した
しかしNY時間からガンガン売られて終わった

20:11頃、原油が高値から振り落とされる急落を見せる。
20:23頃、1時間足の200maで買い戻しが入る。

この後、20:33にOPECの関係者がサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が
原油生産の妥協案で合意したと報道が流れる。
また、サウジとUAEは妥協案によってOPECプラスの協定は2022年末まで延長となると報道される。

市場の見通しではOPECプラスが協議を再開して8月以降の段階的な増産で合意する見通しとなった。
これを受けて増産見通しからの原油売りになったようです。

またEIAの在庫統計ではガソリン在庫が増えていることで、夏のドライブシーズンなのに
ガソリンが増えているのが嫌気されて原油の売り要因になっています。

夜1:47にパウエル議長の発言でインフレデータが期待以上になっていると発言した事で
インフレ懸念から原油価格が急落している。

わりとネガティブな要因が重なってWTI原油の価格はかなり下落しています。

高値75.42 → 終値72.91(-251pips下落)
(21時台~22時台)

2021年7月15日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向

この日も、サウジとUAEの妥協合意で協調減産のUAE分の産油量の引き上げが含まれる事が
売り材料として機能した。

しかし、サウジとUAEの妥協合意で増産懸念が出た割には
昨日に比べてあまり価格は下がってない。

安いところでは買いが強く入っている。

最終的には戻り高値を売られて陰線で引けている。

高値72.93 → 終値71.45(-148pips下落)
(夜0時台~1時台)

2021年7月16日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向

東京はヨコヨコ
ロンドン初動からプチ上げ
NYで行って来いして安値付近(東京の始値あたり)で引ける

サウジとUAEの妥協合意で引き続き増産懸念で売られている。

またアメリカでワクチン未接種者の間で死者が拡大している事が懸念され
エネルギー需要回復に陰りが見え始めている事が懸念されて
原油が売られているようです。

イギリスでもデルタ株の感染者が増えている事もあり
懸念材料のネタにされています。

しかし、株は下落しているが、値ごろ感の買いが入って原油は十字足で引けている。

始値71.45 → 終値71.43(-2pips)

WTI原油 テクニカル分析

WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。

3-2021年07月16日の週を終えて-WTI原油-日足チャート
3-2021年07月16日の週を終えて-WTI原油-日足チャート

1週間の価格動向ダイジェスト

  • 月曜日5日転換線で買い支えられる
  • 火曜日に上るかと見せといて水曜日に急落して基準線と25MAまで落ちる
  • 木曜日、買いで支えられ切れず25MAと基準線を割れてボリンジャーバンド-2σまで下落
  • 週末十字足で引けてボリンジャーバンドの-2σより少し上で引ける

直近のレジスタンス

4-WTI原油-直近のレジスタンス-76-81ドル-週足チャート-2021年7月16日の週を終えて
4-WTI原油-直近のレジスタンス-76-81ドル-週足チャート-2021年7月16日の週を終えて

76.81 緑の線

2018年のブラッククリスマスの起点となった高値。

高値切り下げて来てるし、一旦はここで天井打ったと見ていいのでは?

直近のサポート

5-WTI原油-直近のサポート-ゾーン-70ドル台-日足チャート-2021年7月16日の週を終えて
5-WTI原油-直近のサポート-ゾーン-70ドル台-日足チャート-2021年7月16日の週を終えて

70ドル台のサポートが厚い

現時点で買い支えが入って週末に十字足で引けている。

ここを突破しようとしてもボリンジャーバンドの-3σが控えているので
なかなか突破するのは厳しいかも。

下に抜ければ68ドルやら67ドル付近の75MAが見えてくると思うが…。

株価が今、下落しているからワンチャン行けるか?

WTI原油のCFTCのポシション状況を比較

週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。

基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。

WTI原油のCFTCのポジション状況

6-WTI原油-CFTC-一覧表-2021年7月16日の週を終えて
6-WTI原油-CFTC-一覧表-2021年7月16日の週を終えて

先週に引き続き、ポジション整理がされているような感じ。
シカゴの個人のショーターだけがおいしい思いをしているように見える。

WTI原油の個人のポジション状況

7-WTI原油-個人のポジション状況-一覧表-2021年7月16日の週を終えて
7-WTI原油-個人のポジション状況-一覧表-2021年7月16日の週を終えて

74ドル割れあたりから個人投資家のロンガーが増えているのを確認。
そこからさらに下落していく中で買いポジションが増えている。

だからあれほど50%フラットになった73.9付近で買ったらやばいって言ったのに・・・。

WTI原油のポジション状況 まとめ

74ドル付近で買いまくってたロンガー終わった・・・。

週の終値を比較

2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)

2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。

2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱

2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁

2021年04月01日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
2021年04月16日 63.07 (+371pips上昇) 中国輸入統計が良好で原油を爆買い!IEAとOPECが2021年の世界の石油需要見通しを引き上げ!
2021年04月23日 62.11 (-96pips下落) インドのロックダウンと日本の緊急事態宣言
2021年04月30日 63.46 (+135pips上昇)

2021年05月07日 64.83 (+137pips上昇) 中国の軍用機が台湾の防空識別圏に進入したとの報道
2021年05月14日 65.46 (+63pips上昇) アメリカのパイプライン最大手がサイバー攻撃によって稼働を停止。OPEC、IEA需要見通しは良好(供給不足の可能性を指摘)
2021年05月21日 63.85 (-161pips下落) イラン核合意の進展や制裁解除の可能性が浮上、ビットコインの急落で原油価格が大きく下落
2021年05月28日 66.60 (+275pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画が報道され期待感で67ドルに到達する

2021年06月04日 69.38 (+278pips上昇) イランの制裁解除でイラン産の原油が供給されても需要面に問題は無いらしい
2021年06月11日 70.79 (+141pips上昇) OPECとIEAが新型コロナ前の水準に戻る見通しを発表し生産拡大を示唆した事で原油が買われている
2021年06月18日 71.41 (+62pips上昇) FOMCでまさかの利上げ前倒し発表(2022年~2023年中、従来は2024年)でも週ベースで安値は更新していない…
2021年06月25日 73.97 (+256pips上昇) OPECプラスが7月1日の会合で小幅な増産に留まるとの見方で買い。FRBや連銀総裁はインフレは高くなるが来年には低下する見通し

2021年07月02日 75.10 (+113pips上昇) OPECプラスの会合がUAEがゴネて来週の7月5日に延期となった
2021年07月09日 74.67 (-43pips下落) OPECプラスの会合が纏まらずUAEを筆頭に増産国が増えると懸念が出た。ECBの新戦略でインフレ2%に切り上げた事からユーロドルの上昇につられた
2021年07月16日 71.43 (-324pips下落) サウジとUAEが妥協合意。増産懸念で原油が急落。FRBパウエル議長もインフレデータが期待以上と発言して原油が売られている

まとめ

WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。

  • サウジとUAEが揉めてて需給ひっ迫懸念で原油が上昇
  • 2日後、サウジとUAEが妥協合意との報道で増産懸念から原油価格が急落
  • またFRBパウエル議長の発言があり、インフレデータが期待以上になっているとの事でインフレ懸念で原油価格が急落している
  • 以降はサウジとUAEの妥協合意の増産懸念がネタにされズルズルと原油価格は下落していく
  • 週末はアメリカやイギリスのデルタ株感染懸念が出て株価が下落し、その流れで原油もちらほらと売りが入っているが値ごろ感で買い戻されている
  • 個人投資家は値ごろ感でロングして含み損を抱えて週を終えている

とりあえず俺のショートポジションは平均価格よりは下がった。

が!!しかし、先週も言ったように原油ポジションのマイナス金利が猛威を振るっている。

8-WTI原油-FBS-ショートポジションの状況-2021年7月16日の週を終えて
8-WTI原油-FBS-ショートポジションの状況-2021年7月16日の週を終えて

一向にプラスにならないのだ・・・。

どうしよ・・・。はやく66ドル~67ドルくらい行ってくれよ…。
この辺まで来てくれないとプラテンしないよぉ・・・。

ここで万が一、73ドル中盤~74ドルくらいまで反転するような兆しを見せるなら
うねり買いを入れてやるからな!!

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