WTI原油 【見通し・予想・動向】バイデン大統領就任式後に頭打ち…個人投資家はドテンロングでナンピンして捕まってる状態 下落警戒 テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年1月22日(金)の週を終えて
2021年1月18日(月)から1月22日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年1月22日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年1月22日の週を終えて 続きその後、原油在庫状況が悪く
株式市場も決算発表があり、
すぐに景気が回復するわけではない事から
需要回復期待が後退個人投資家が買いで捕まり
大口投機は買いポジを大量に解消を始める52ドルのネックライン割れで調整下落が始まるか pic.twitter.com/zgjX4Jqbq3
— 堅実なる投機家@-486万円・原油相場で負けた分を取り戻し中 (@kenjitutouki) January 23, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
クッシング在庫が429万バレル減少し、2020年5月以来の最大の減少幅を見せましたが
原油価格は頭打ちとなって下落しています。
その他の在庫が増加しているのが意識されたらしく価格はいまいちな感じになっています。
EIA在庫の状況
クッシング在庫が472万バレルも減少しているのにかかわらず
原油在庫が予想を上回る435万バレル増加した事が意識され原油価格は下落しています…。
原油の在庫の状況 まとめ
クッシング在庫が昨年5月以来の減りを見せたのに対して
原油在庫が予想を上回る増加がネタにされ
原油価格は下落しているようです。
実需の増減より市場の予想より上なのか下なのかしか意識されてないのかな…。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年1月18日(月曜日)から1月22日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間でインパクトのあった出来事は
- 国際エネルギー機関が原油の需要回復を2021年の後半に改善する見通しを示しました
- OPEC事務局長のバルキンドさんが今年の石油需要の回復を慎重ながらも楽観視していると発言
- アメリカで女性初の財務長官に任命されたイエレン氏の発言で大統領の大規模政策を支持する意向を示した事
- イエレン氏は債務の拡大よりも、今大きく行動する事のほうが将来的にはリターンが大きい事を示しインフレ期待が上がった
- クッシング在庫の減りが凄かったが、原油在庫やガソリン、留出油の目先の増え具合が意識されたこと
2021年1月18日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
アメリカが祝日だったのでお休み。
価格は大して動かず十字足で終わる
始値52.11 → 終値52.07(-0.04pips)
2021年1月19日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
需要回復期待で原油は買われました。
国際エネルギー機関(IEA)が原油需要の回復が今年2021年の後半に改善する見通しを示しました。
またOPEC事務局長のバルキンドさんによると
『今年の石油市場の回復を慎重ながらも楽観視している』と発言した事が好感し原油価格が上昇しました。
この日、日本時間の夜中にアメリカの財務長官に任命されたイエレン氏の発言があり
バイデン大統領の大規模な政策を支援する認識を示し
債務よりも大きく行動する事のほうが恩恵を受けるとの事で
大規模な政策が来る見通しからインフレの上昇が見込まれました。
これらのポジティブな情報が好感され原油価格は上昇しています。
安値52.07 → 終値52.99(+92pips上昇)
2021年1月20日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
日本時間の夜中2時ごろにバイデン氏の大統領就任式が行われ
前日のポジティブな流れで原油価格は上昇するのかとおもいきや
たいして上昇せず、上髭で終わりました。
バイデン氏がカナダとアメリカの原油を輸送するパイプラインの建設許可を取り下げた事で
ネガティブな方向に動いている可能性があります。
高値53.81 → 終値52.94(-87pips下落)
2021年1月21日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
API在庫でクッシング在庫が2020年5月以来の400万バレルクラスの減りを見せたのにも関わらず
原油在庫の増加、ガソリンや留出油の増加などを背景に
エネルギー需要の鈍化懸念が台頭し原油価格はイマイチな形で終わりました。
株式市場もバイデン氏の就任式が終わると頭打ちとなってイマイチな形となっています。
翌日にEIA在庫統計の発表を控えているので様子見ムードが広がってるようです。
始値52.94 → 終値53.00(+6pips)
2021年1月22日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
EIAの発表があり、クッシング在庫は400万バレルクラスの減りを見せていますが
原油在庫も同じように400万バレルクラスの増加を見せた事が意識され
市場では中国の新型コロナウイルスの感染拡大をもとに
目先のエネルギー需要の懸念から原油価格が下落。
株式市場も景気の回復が数カ月以内に完全に再開するとの期待感が後退し下落しており
リスク資産の原油も同じように下落するという形になってるようです。
高値53.13 → 終値52.06(-107pips下落)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の初めに転換線で底打って反転上昇をし53.69のレジスタンスラインまで到達ご頭打ちとなって下落
- その後は53.15の週200SMAに乗せる事が出来ず5日SMAと転換線を割れる形で週を終える
直近のレジスタンス
53.15 青いライン
53.69 緑のライン
53.95 緑のライン
49.30~49.40のレジスタンスを明確に上に抜け勢いよく上昇して
たどり着いた場所に3つのレジスタンスゾーンが控えています。
53.15は週足の200SMAがある場所。
53.69~53.95は2020年の2月くらいからW型のダマシ上げと見せかけて
暴落を見せた上の終値のライン。
今のところ、この2点を高値に売られて大きく下落しているので
それなりにレジスタンスとして意識されていると思われます。
直近のサポート
49.30 赤色のライン
週の始めに大きく戻り高値を売られましたが47.10付近で押し安値を形成して大きく上昇しました。
その時に上に抜いたレジスタンスが49.30なので、ここがサポートになるか
もしくは52ドルで耐えきるかどうかって感じでしょうか。
M字型なので下に抜けて下落しそうですが
日足レベルの直近の押し安値は47.3あたりにあるので
ここを割れなければ、まだ下落転換したとは言いうのは早いと思われます。
上昇トレンドが継続するかどうかは、この辺りを明確に下抜けた時に
どのような動きをするのか見ておいた方がいいと思います。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
大口の買いポジションが大量に解消されています。
原油価格が53ドル台で毎回売られて押し戻されているので
利益確定売りに動いた可能性が高いですね。
WTI原油の個人のポジション状況
1月15日の週に個人投資家がドテンロングして、さらに下落したところでナンピンロングして
捕まってるように思われます。
これは安易にロング入るとやられそうな雰囲気を感じます…。
WTI原油のポジション状況 まとめ
大口がロングポジションを解消し
個人投資家だけが高値でドテンロングして下落したところでナンピンしているので
さらなる下押しを警戒したい。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- OPECや国際エネルギー機関が2021年後半に原油需要回復の見通しを出した事でポジティブに動いた
- アメリカで女性初の財務長官に任命されたイエレン氏の発言で大統領の大規模な景気刺激策を支持する意向を示した事でインフレ期待が上がる
- アメリカの大統領就任式後は原油価格が頭打ちとなり下落
- APIやEIA在庫はクッシング在庫が凄い減りをしたのにも関わらず、原油在庫やガソリン、留出油の目先の増え具合が意識され売られる要因となる
- 中国で新型コロナウイルスの感染拡大やアメリカの株式市場で景気回復期待が薄れたのを背景に原油は売られて週を終える
- 大口が買いのポジションを大量に解消する
- 個人投資家は高値でドテンロングして、下落でナンピン買いをしている
ファンダメンタル的にはアメリカの大規模刺激策やインフレターゲット2%越えの期待感があるので
私は上目線でいますが、個人投資家と同じ位置でポジションを取りたくないので
下押ししてから買いポジションが減るのを待ちたいです。
しっかり下に引っ張ってから小ロットで買いで攻めて行こうと思っています。
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