WTI原油 【見通し・予想・動向】OPECは2021年1月の増産を見送る可能性があり原油価格は爆上げ中!! テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2020年11月27日(金)の週を終えて
2020年11月23日(月)から11月27日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2020年11月27日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年11月27日の週を終えて新型コロナワクチンの実用期待と
OPECプラスが来年1月の増産を見送る可能性がある事が
好感されて原油価格は上昇中個人の売りも多いので
伸びしろはまだありそうただ月末から来月の始めにかけて
OPEC会合があるので注意 pic.twitter.com/BOFNYathI7— 堅実なる投機家@-461万円・原油相場で負けた分を取り戻し中 (@kenjitutouki) November 28, 2020
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
EIA在庫の状況
原油の在庫の状況 まとめ
APIで原油在庫が増えたものの
EIAで原油在庫が予想より減少した事を受けて原油価格が上昇しました。
API在庫の増加はEIAと比べて多かったものの
市場はファンダメンタルズのポジティブな状況を手掛かりに
EIAの在庫の減少の方を取って価格上昇を後押しする形となっています。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年11月23日(月曜日)から11月27日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間でインパクトのあった出来事は
- 新型コロナウイルスのワクチンの実用化が12月頃に期待されている事
- バイデン氏に次期政権の移行する手続き開始を容認した事で政治的不安が薄れた事
- OPECプラスが来年1月の増産を見送る可能性がある事
これら3つのポジティブな情報をもとに原油価格は大きく上昇して週を終えました。
11月23日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
新型コロナウイルスのワクチンの実用化への期待から
景気回復からのエネルギー需要の回復が見込まれ原油価格が上昇しました。
イギリスの製薬会社のアストラゼネカとオックスフォードと共同開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて
最終段階の治験で平均70%の有効性を発表しました。
またファイザーとビオンテックの新型コロナワクチンの緊急使用許可の申請について
12月11日にもアメリカ国内で接種が始まる可能性があると報道されました。
これが好感されエネルギー需要回復期待が台頭しました。
そしてOPECプラスが実施している協調減産を来年の1月以降、少なくとも3カ月は延長すると
観測が出てきたことも原油価格が上昇した要因であるようです。
安値42.28 → 終値42.83(+55pips上昇)
11月24日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
前日のワクチンの実用化への期待感と
トランプ大統領がバイデン副大統領に政権を移行する手続き開始を容認した事で
政治的な不安が薄れた事でリスクONにより原油価格が大きく上昇しました。
安値42.80 → 終値44.79(+199pips上昇)
11月25日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
EIAの石油週間統計で原油在庫が予想よりも減少した事を背景に
原油価格は上昇しました。
またOPECプラスが原油価格は上昇していても
来年に予定する増産を先送りする方向に傾いているという報道も
原油価格の上昇を後押ししているようです。
安値44.72 → 終値45.85(+113pips上昇)
11月26日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
NY市場は感謝祭りの為、閑散としている中
OPECプラスの諸国で生産の抑制に関する議論に亀裂が生じ
不透明感から原油は売られて終わりました。
イラクの副首相が減産要請の前に加盟国の経済状況や政治情勢を考慮に入れるべきだと主張し
またOPECの議長国を務めるアルジェリアのエネルギー相が
来年早々に新たな供給過剰に陥るリスクがあると内部データに示されているとして
引き続い警戒が必要だとの見解をしめしました。
これが嫌気されてしまい、原油は高値圏で売られて終了しました。
高値46.07 → 終値44.98(-109pips下落)
11月27日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
利益確定売りで押されたものの
OPECプラスが1月の増産を先送りする可能性があると
ロシア中銀の報告書で公表され安値圏では買い戻される動きとなりました。
安値44.54 → 終値45.54(+100pips上昇)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の始めに42.34の重要レジスタンスラインを上抜け、次の日に大きく原油価格は上昇し46ドルまで伸びて行きました
- そこから一旦、利益確定売りに押され下落はしたものの、5日SMAで買い支えられて45ドル台で週を終えました
直近のレジスタンス
47.10~48.64 黄色のライン
ようやく41.51~42.34の固いレジスタンスラインを上抜けてきました。
さて次のレジスタンスになりうる場所はどこか
日足と週足で遡っていくと47.10~48.64がレジスタンスになるのかなと思いました。
2020年3月2日(月)から3月6日の週で
週の高値48.64で戻り高値を売られて下落し
終値のラインで見ると47ドルあたりで横ばいが続き
その後、原油価格は暴落しました。
この時に何が起きたのかは以下の記事のファンダメンタルの章をご覧になってください。
世界各国、結構、揉めてます…。
WTI原油【パニック売り】OPEC協調減産が3月末で終了して失望売りから大暴落!!テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年3月06日(金)の週を終えて
直近のサポートゾーン
41.51~42.34 赤のライン
長い間レジスタンスとして機能してきた場所です。
ここを上に抜けたので、押し安値からのサポートに変わる可能性があるので
レジサポ転換ラインとして、この場所をチョイスしました。
あとは直近で押し安値のN字を描いた40ドルだと思います。
このあたりが直近のサポートとして機能するのではないでしょうか。
ただ上昇の勢いが強いので、ここまで押してくるかは疑問ですが…。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
アメリカが感謝祭で祝日を挟んだので発表が遅れる為、次回に見送ります。
WTI原油の個人のポジション状況
さて先々週から個人投資家は売りドテンをした挙句に踏みあげられて週を終えているのを見ると
まだまだ伸びしろがあるように思えますね…。
しかも重要なレジスタンス41.51~42.34のラインを明確に上抜けてきていますから
さらなる上昇を警戒しておかないといけません。
個人投資家がロスカットするまではショートはせず
押し目買い戦略でいくのが無難かと思います。
WTI原油のポジション状況 まとめ
重要なレジスンタンスゾーンを上抜け
個人投資家が売りで踏みあげられているので売りは不利。
個人投資家が売りを投げるまではショートはダメ。
押し目買いが無難。
週の終値を比較
2020年03月07日 41.51 ←次のターゲット?
2020年03月13日 33.25 ←ターゲットクリア
2020年03月21日 23.40 ←ターゲットクリア
2020年03月27日 21.80
2020年04月03日 28.79 ←ターゲットクリア
2020年04月09日 23.18 ←ターゲットクリア
2020年04月17日 18.44
2020年04月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年05月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
2020年05月08日 26.10 ←暴騰w
2020年05月15日 29.79 ←押し目待ちに押し目なしで高止まりからの踏み上げ!
2020年05月22日 33.56
2020年05月29日 35.19 ←3月13日の終値をクリア!
2020年06月05日 39.07 ←ターゲットに届かず折り返す…
2020年06月12日 36.50
2020年06月19日 39.42
2020年06月26日 38.17
2020年07月03日 40.23
2020年07月10日 40.57
2020年07月17日 40.58
2020年07月24日 41.24 ←ターゲットまであと30pipsぐらい
2020年07月31日 40.44
2020年08月07日 41.53 ←3月7日の終値を+2pips上回った状態
2020年08月14日 42.20 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月21日 42.27 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月28日 42.93 (+66pips上昇) ←42.34を上回った状態
2020年09月04日 39.42 (-351pips下落) 暴落の構え
2020年09月11日 37.30 (-212pips下落) 下落2週目
2020年09月18日 40.88 (+358pips上昇)
2020年09月25日 40.09 (-79pips下落)
2020年10月02日 37.01 (-308pips下落) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染
2020年10月09日 40.55 (+354pips上昇) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスから復帰
2020年10月16日 40.74 (+19pips上昇)
2020年10月23日 39.72 (-102pips下落)
2020年10月30日 35.72 (-400pips下落)
2020年11月06日 37.38 (+166pips上昇)
2020年11月13日 40.12 (+274pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が90%を超える報道で急騰
2020年11月20日 42.42 (+230pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が94.5%という報道で
2020年11月27日 45.54 (+312pips上昇) 新型コロナワクチンの実用性が期待され
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 新型コロナワクチンの実用化が12月の初旬頃になるとの期待からエネルギー需要回復すると見込まれ原油価格は上昇しました
- その後、バイデン氏に政権移行のプロセスを容認した事から政治的リスクが和らぎ原油価格は一気に上昇しました
- OPECプラスが来年1月の増産を見送る可能性が浮上した事から原油価格は高止まりして週を終えています
- 重要な固いレジスンタンス41.51~42.34のラインを明確に上抜け
- 個人投資家は売りで踏みあげられている状況
売ってる人、そうとう苦しいだろうな…。
11月30日と12月1日にOPEC会合があるので
イベントリスクを警戒してくださいね。
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