WTI原油 押し目待ちに押し目なしの展開 新型コロナウイルス第2波警戒でも上昇する テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年5月15日(金)の週を終えて
2020年5月15日(金)の週を終えて
WTI原油のチャートとCFTCの大口の動向、そして個人のポジション状況を見ながら
相場の分析をしていきます。
チャンスがあれば海外ハイレバ口座と国内先物口座を利用して、トレードしていくつもりでいます。
それでは、各章の状況を見ながら、相場を予想していきます。
WTI原油 テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想(2020年5月15日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年5月15日の週を終えて・EAIとAPIともにクッシング在庫が減少し始めた
・リグ稼働数も先週から減少
・大口と小口の売りはロスカット
・個人は売りで踏みあげられる・新型コロナ第2波を警戒した売りが入ったが
週の後半にかけて需給改善と追加減産から原油は上昇 pic.twitter.com/Lt3o2QbPcJ— 堅実なる投機家@-491万7112円・原油相場で負けた男 (@kenjitutouki) May 16, 2020
上記ツイートで大枠について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて解説していきます。
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
- 原油の在庫は増えていますが、増加の伸びが減り始めています
- クッシング在庫が減少に転じ始めました!
- ガソリンは3週連続で減り始めてるので減少傾向になりつつありますね
EIA在庫の状況
- 原油在庫がここにきて、ようやく減少に転じ始めました
- クッシング在庫が減少に転じ始めました
- ガソリン在庫は3週連続で減少しているので、減少傾向になりつつあります
- リグ稼働数が先週に引き続き減少しています
この流れを見るに、原油の需給は改善され始めたのかな?
と思われます。
とくにリグ稼働数が2009年来の減少水準で減り始めてるし
原油在庫が減り始めてる兆候があるからです。
今後の原油在庫の動向がネタにされそうなので
減少に着目しておくと良いと思います。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
5月05日と5月12日の比較
- 5月5日に大口の大量の売りポジションが解消されたので、踏みあげられてロスカットしたようです
- 小口も大口同様に売りポジションの解消しているので、踏み上げからロスカットしたように思います
5月01日の終値19.70から踏みあげられてる事を考察すると
5月12日の週の終値は29.79なので
約1000pipsも踏み上げを食らってる事になり
売り勢にとっては、かなりのダメージを負っているのではないでしょうか。
私は先週から押し目を待っていましたが、
このロスカットを狙った踏み上げがあった事により
WTI原油の個人のポジション状況
5月09日と5月16日の比較
大口と小口のロスカットを狙った高止まりからの上昇。
そこで個人は買いを決済して売りドテンしたように思います。
さて、ここから下がってくれるのでしょうか?
押し目を待っていますが、先週は高止まり状態で
押しが少ししかなく、押し目待ちに押し目なし状態になっています。
大口も小口もロスカットしたので
多少なりに押しが欲しいものですが、
得てして個人は売りを増やしてる状態なので
そこだけが少し気がかりです。
WTI原油 テクニカル分析
先週引いたサポートラインのおさらい
- 2016年の暴落のライン26.03で底固めをした感じになりました
- 30ドルの節目の手前まで上昇し、週を終えています
直近のレジスタンス
30 黄色の線
3月9日、OPECと非加盟国が協調減産の決裂が報道されて暴落した価格が
この節目の30ドルです。
また30ドルを下抜けたあとレジサポ転換を確認して、さらに下落しているので
ここは意識されると思います。
長期下落チャネルのセンターラインを上に抜いた形となって
さらに日足の雲の中に入ってきており
上昇の勢いを感じるので、レジスタンスとしての根拠は薄れてる可能性もあります。
この次のラインの33.25あたりまで行く可能性もあるので
あまり節目を狙った売りはリスクがあるので気を付けたほうがいいと思います。
直近のサポートライン
26.03 赤い線 2016年の暴落時の安値
5月15日の週は、ここで高止まりして
下に割れても下落が続くことはなく、底固めした感じになり
週の後半で踏み上げていきました。
現状、このラインが固めのサポートだと思われます。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年5月11日(月曜日)から5月15日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
5月11日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
下落
経済活動の早期再開が、新型コロナウイルスの第2波に繋がると警戒されて
原油が売られる結果となりました。
経済活動の再開したドイツで感染者が再び増加した事や
中国、韓国などで新たな感染者が確認された事が
第2波に繋がる要因と嫌気されたようです。
高値26.70 → 終値25.35(-135pips下落)
5月12日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
僅かに上昇
OPECと非加盟国が4月に合意した日量970万バレルの減産を
6月以降も続ける事を望んでいると報道された事が好感され
原油は前日の下落から持ち直しました。
またサウジアラビアが日量100万バレル、アラブ首長国連邦と
クウェートが合計で18万バレルの追加減産を6月に行うと発表した事で
需給改善への期待が高まった事も原油が買い支えられる要因となりました。
安値25.14 → 終値25.84(+70pips上昇)
5月13日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
陽線十字足
新型コロナウイルスの経済への影響が長期化する懸念から
原油価格はいまいちな感じで終わりました。
第2波が警戒されてるとはいえ
陽線十字足で終わっているのが少し矛盾していると思われます。
始値25.84 → 終値25.91
5月14日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
上昇
国債エネルギー機関(IEA)が2020年下半期に
世界の原油備蓄量が550万バレル減少する見通し
そして石油需要は880万バレル減少と従来の予想より落ち込まない見通しを発表しました。
これは新型コロナウイルスで停滞していた経済が
世界各地で徐々に再開され始めている事から原油需要が回復すると見込んでの事だそうです。
この発表が好感され、原油は再び上昇を再開しました。
また前日のEIAの原油在庫の発表で、
増加予想にたいして減少に転じた事も需要が回復する根拠となりました。
安値25.55 → 終値27.96(+241pips上昇↑↑)
5月15日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
上昇
前日の需給改善の見通しと
リグ稼働数の減少から
石油需要の回復期待で価格を押し上げました。
安値27.51 → 終値29.79(+228pips上昇↑↑)
週の終値を比較
2020年3月13日 33.25 ←次のターゲットポイントかな?
2020年3月21日 23.40 ←ターゲットクリア
2020年3月27日 21.80
2020年4月03日 28.79 ←ターゲットクリア
2020年4月09日 23.18 ←ターゲットクリア
2020年4月17日 18.44
2020年4月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年5月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
2020年5月08日 26.10 ←暴騰w
2020年5月15日 29.79 ←押し目待ちに押し目なしで高止まりからの踏み上げ!
5月15日の週は少しやりにくい感じだったと思われます。
高止まりした挙句に、新型コロナウイルスの第2波を警戒されつつも
底堅く推移して、IEAが需給改善するとの見通しを示した事で
一気に反転上昇したからです。
押し目を待っていましたが、押し目待ちに押し目なしの形となり
めんどくさい動きをしています。
ほとんどの終値をクリアして上昇しているので
次の終値のターゲットは33.25ではないかと思われます。
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 新型コロナウイルスの第2波を警戒した売りが入ったが下落は続かなかった
- IEAの石油需要の回復する見通しの発表で石油価格が上昇しました
- またOPECと非加盟国の減産維持と追加減産の発表が好感されて石油価格が上昇しました
- 原油在庫が減り始めたことも石油価格を押し上げる要因となっています
週の前半は動意に乏しい展開で高止まりした後に
週の後半でブチ上げる結果となり
非常にやりにくい感じになっています。
押し目を待っていましたが
たいした押しはなく上昇していったので
今後もかなり難しい展開が続くのではないでしょうか。
こんなところで追っかけ商いはしたくないので
しばらく押すのを待ちたいと思います。
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