WTI原油 【高値警戒】米中対立懸念・中国の経済成長見送り RCI短期中期天井圏からの個人の買いポジ多め テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年5月22日(金)の週を終えて
2020年5月22日(金)の週を終えて
WTI原油のチャートとCFTCの大口の動向、そして個人のポジション状況を見ながら
相場の分析をしていきます。
チャンスがあれば海外ハイレバ口座と国内先物口座を利用して、トレードしていくつもりでいます。
それでは、各章の状況を見ながら、相場を予想していきます。
WTI原油 テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想(2020年5月22日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年5月22日の週を終えて俺ニカルで引いた長期下落チャネルを
全部上抜いたので
上昇トレンドを伺う展開ですがRCI全体的に伸び切った状態で
首吊りっぽい足が出てるので
高値で伸び悩んだ場合は
一旦下押しを警戒したほうがよさげです pic.twitter.com/L76GQ65Dzj— 堅実なる投機家@-491万7112円・原油相場で負けた男 (@kenjitutouki) May 23, 2020
上記ツイートで大枠について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて解説していきます。
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
- 原油の在庫が7週間の増加から減少に転じました
- クッシング在庫も大きく減少しています
減産の効果が効き始めてる兆候が出始めている事が伺えますね。
EIA在庫の状況
- 原油在庫とクッシング在庫の減り幅が大きいです
原油在庫の減り具合が先週に比べると
大きく減り始めています。
減産効果とリグ稼働数の低下が効いている事が伺えますね。
このまま減っていけば需要が改善されて
価格はそこまで下げないかもしれませんね。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
5月12日と5月22日の比較
- 大口は買いポジションを減らしてきています
- 大口は売りポジションを減らしてきています
- 小口は買いポジションを増やしています
この流れから見るに
大口は買いポジションの利益確定売りをしており
一部の大口は売りポジションの損切りをしているようです。
また小口は買いポジションを増やしてきている事から
一旦、下落を警戒しておく必要があると思われます。
WTI原油の個人のポジション状況
5月16日と5月23日の比較
先週の大口と小口の売りのロスカットから踏みあげて
小口は売りから買いドテンしているように見えます。
ただ気がかりなのが大口の買いポジションを解消してきている事で
増えているのが小口と個人の買いのみ。
上昇トレンドを形成しているので
上方向で見ていますが
日足を見ても週の終わりに首吊り線みたいな足が出ているので
ここは下押しを警戒しておきたいところではあります。
WTI原油 テクニカル分析
先週引いたサポートラインのおさらい
- 30ドルの節目をあっさり上抜けました
- その後、33.25のピンクのラインまで上昇して週を終えています
直近のレジスタンス
ここは2020年03月13日の週の終値であり
上昇ターゲットとしていた場所でもあります。
先週はここを上抜けはしたものの
高値で大きく売られて下がり、
下髭を付けて戻ってきているので
意識されているラインだと思われます。
現状RCI短期と中期が高値付近で伸び切ってるので
高値警戒感を伺ってる状況なので
新規で買いで入る場合は注意したほうがよさそうです。
直近のサポートライン
26.03 赤い線 2016年の暴落時の安値
直近のサポートは30ドルの節目かなと思いましたが
ここはあっさり上抜けしたのでレジスタンスとしての根拠も薄く
レジサポ転換としての根拠も薄いので
その下の底固めして上昇した26.03を直近のサポートラインとしました。
それより少ししたの24ドル台に25日SMAがいるので
この24ドル~26ドルあたりは押し目買いのターゲットになりやすいのではないかと
推測しています。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年5月18日(月曜日)から5月22日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
5月18日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
大きく上昇
新型コロナウイルスのワクチン開発で前進した事を好感して
原油価格が大きく上昇しました。
また新型コロナウイルスの感染拡大の防止措置として
移動制限を設けている国々が解除の方向へ動いている事も
燃料需要が緩やかに回復するとの見方が出ている事も後押ししているようです。
安値29.54 → 高値32.35(+281pips上昇)
5月19日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
高止まり陰線
この日はポジティブな内容が出ていますが
価格は大して動かず、高止まり陰線にとどまっています。
この日のポジティブネタは以下の3つです。
- OPECプラスの5月原油輸出が大幅減少した事
- 産油国の減産合意を順守している事
- 経済活動の再開から需要が回復する期待が高まっている事
始値32.35 → 終値31.85(-50pips)
5月20日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
上昇再開
FRBによる追加刺激策への期待が高まり
エネルギー需要の増加や減産への期待に支えられ
原油価格は上昇を再開しました。
この日、OPECのバルキンド事務局長は
『需給の逼迫は段階的ではあるが安定的に収束している』と発言した報道がされており
エネルギー需要の増加期待が伺えます。
安値31.55 → 終値33.51(+196pips上昇)
5月21日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
僅かに高値を更新
この日、EIAの在庫統計の発表で
原油在庫が大幅に減った事から、需給改善の兆しが見られ
原油価格を押し上げました。
ポジティブなネタが出てはいますが
上昇幅は薄くなってきている感じですね。
安値33.24 → 終値33.90(+66pips上昇)
5月22日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
大きく売られた後に下髭陰線
この日、中国の第13基全国人民代表大会第3回会議が開幕しました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で
経済の打撃は深刻である事から、今年の経済成長目標の公表は見送られました。
この事から石油消費国の中国の景気後退が懸念されて
原油の需要が落ち込むのではないかとの見方から
原油は売り込まれる結果となりました。
また21日にトランプ大統領が、中国が香港に対し国家安全法を導入すれば、
米国は「極めて強硬に」対応すると発言した事も嫌気されており
原油価格を押し下げる要因となりました。
しかし、リグ稼働数が減った発表を受けて
後半は買い戻される結果となり下髭陰線で週を終えました。
安値30.69 → 終値33.56(+287pips上昇)
週の終値を比較
2020年3月13日 33.25 ←僅かにターゲットクリア
2020年3月21日 23.40 ←ターゲットクリア
2020年3月27日 21.80
2020年4月03日 28.79 ←ターゲットクリア
2020年4月09日 23.18 ←ターゲットクリア
2020年4月17日 18.44
2020年4月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年5月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
2020年5月08日 26.10 ←暴騰w
2020年5月15日 29.79 ←押し目待ちに押し目なしで高止まりからの踏み上げ!
2020年5月22日 33.56
先週見立てた33.25を僅かにクリアしましたが
日足の形的に首吊り線と高値警戒感をうかがわせる足を見せてきているので
まだターゲットクリアとはならず僅かに上抜けただけと見ています。
ここで反転下落してくれると
押し目待ちとしては有難い展開となるので
今後の動向に注目したいと思います。
下押しは24ドル~26ドルくらいか。
それとも押し目なしに上昇してきたので
もう少し深く押すか来週の動向が気になりますね。
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 大口は買いポジションの利益確定売りに動いている
- 売りで入った大口はロスカットに追い込まれておりポジションの解消に動いている
- 小口と個人は買いの保有が多い状態
- RCIの短期と中期が高値圏をうろついており、日足の首吊り足が気になるので下押しを警戒したい
- ファンダメンタルでは中国の経済成長目標が見送られた事で、石油消費国の景気後退が懸念され石油の需要が落ち込むとの見方が広がっている
- またトランプ大統領が香港にたいして国家安全法の導入について極めて強硬に対応すると発言した事で米中の対立懸念が高まり原油の上昇を抑える形となっている
大口のポジション減少と
小口、個人の買いポジ増加
RCI短中期の高値圏と日足首吊り足
ファンダメンタルズの米中対立懸念と中国の景気後退懸念
なんかタイミング的に下押しがありそうな感じ
ようやく押し目をくれるかと言った感じでしょうか…。
深く押したら買いたいと思っているので
早く下押してほしいですね。
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