WTI原油 【見通し・予想・動向】UAEがゴネてOPECプラスの会合がまたもや延期・・・増産する国が出てくるという懸念で売られる テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年7月09日(金)の週を終えて
2021年7月05日(月)から7月09日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年7月09日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年7月9日の週を終えて2018年の高値に到達した事で利確売りに押される
OPEC+の会合延期で謎の需給ひっ迫懸念が台頭したが
UAEを筆頭に増産国が出てくる可能性から売られたECBの新戦略発表でユーロドルが爆上げ
ドル安の影響と株価の下落STOPで反転上昇して
週を終えた pic.twitter.com/JasdsonWjv— 旭【あきら】😇生涯収支-533万円😇石油トレーダー🔞 (@akira_asahi_38) July 10, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
原油在庫が798万バレルの減少となっており
6週連続の大幅な減少を見せている。
この日は、前日に2018年の高値に到達した事で利確売りの流れを引き継いで続落となっている。
ただ安いところでは買い戻しも強い感じ。
EIA在庫の状況
API同様に原油在庫が6週連続で大幅な減少を見せている。
この日、ようやく原油在庫の大幅な減少が意識され原油価格は買い戻しが入っている
原油の在庫の状況 まとめ
6週連続で原油在庫が減ったところで
やっと価格に影響が出た模様。
ただ、もともと別のネタで価格が上昇していただけに
在庫統計を見る意味あるの?と言わざるを得ない。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年7月05日(月曜日)から7月09日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- OPEC+の協調減産の会合が纏まらず延期となった事から需給ひっ迫懸念が出た
- EIAの在庫統計で原油在庫やガソリン在庫が600万バレル級の減少を見せた事で反発
- ECBの戦略見直しで中期的なインフレ目標が2%に変更になり、ドル安による商品価格の割安感で買われた
- 株価指数の買い戻しでリスクONの流れ
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- 2018年の高値に到達した事で利益確定売りが出た
- OPEC+の協調減産の会合が纏まらず延期となった事からUAEを筆頭に増産する国が出てくる事が懸念された
- 東京で4度目の緊急事態宣言が出た事から日経225が大きく下落でリスクOFFの流れ
2021年7月05日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京で下げて
ロンドンから上げ始める
NYタイムで一旦、下に押したものの一気に反転上昇して高値を更新して終わる
この日はアメリカが休みという事もあり短縮取引だった。
しかし、先週延期となったOPECプラスの会合がこの日に開かれた。
結果は纏まらず、何も決まらないまま終わった。
原油価格はブチ上げ76ドルを突破した…。
2022年末まで協調減産の延期の案が出ているがUAEがそれに反対しているらしい。
それでも価格が上がったって事は、何かしらの折り合いがついてるのかな?
とりあえず謎に価格が上がっている。
安値74.74 → 終値76.31(+157pips上昇)
(10時台)
2021年7月06日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京で上げ
ロンドン初動で高値更新してからの激下げ
NY時間もロンドンの流れを引き継いで激下げ安値更新!!
利益確定売りに押された。
前日のOPEC+の会合で協調減産の方針がUAEが反発した事で纏まらず延期となった。
次回の会合予定も決まらないまま終わった。
なぜか、纏まらなかったのに現行の規模の減産から減少の幅が伸びなかったという理由から
需給ひっ迫懸念で上げてた部分があるようだが
結局、利益確定売りというネタで押し切られた模様…。
この日は2018年の高値76.81を超えたものの、ここをターゲットに利益確定売りが出たものと思われます。
高値76.95 → 終値73.78(-317pips下落)
(16時台~17時台)
2021年7月07日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京12時頃に底をうって反転
ロンドン時間にリバウンドしたが
NY時間に東京の底を下に抜けて安値更新で激下げ!!
前日のOPEC+の会合が延期となった事で
UAEを筆頭に加盟国が増産に踏み切る可能性が浮上した。
前日に利益確定売りに押された事もあり、流れを引き継いで下落した。
高値74.84 → 終値72.11(-273pips下落)
(22時台~24時台)
2021年7月08日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間で下げて
ロンドン時間に底をうってリバウンド
NY時間に東京時間の高値を更新して終了
OPEC+の会合延期から増産懸念で売られていたが
EIAの在庫統計で原油在庫やガソリン在庫が600万バレル級の減少を見せた事で反発している。
この日は、日本の東京で4度目の緊急事態宣言が出た事から日経225が大きく下落しており
アメリカの株式市場もリスクOFFの流れを引き継いで下落している。
原油もその流れで下落していた感はあるが、ロンドンタイムから買い戻しが強くなっている。
ロンドン注目のネタはECBの戦略見直しだろう。
中期的なインフレ目標が2%に変更され
これまでの【2%に近いか、それを下回る水準】という内容から変更となり
物価の一時的な上振れを容認する形となった。
これによってユーロドルが爆上げしている。
このドル安が商品価格に少なからず影響を与えたと思っている。
安値70.75 → 終値73.23(+248pips上昇)
(17時台~18時台)
2021年7月09日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
前日の買い戻しの流れを引き継いだ形で上昇を継続。
ユーロドルのドル安の影響や在庫統計の減り具合から需給引き締まり観測での上昇が主な要因。
また前日に売り込まれた株価指数が大きく買い戻されリスクOFFの流れが過ぎ去ったとの見方で
原油もつられて買われている模様。
安値72.71 → 終値74.67(+196pips上昇)
(10時台~11時台)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 火曜日に2018年の高値を付けてから大きく下落して転換線と5日線を下割れる
- 次の日、勢いに乗って25MAと基準線を下回る
- 木曜日に安値を少し更新したものの大きく買い戻されて25MAと基準線に戻る
- 週末に25MAと基準線を足場として5日MAと転換線を超える所まで買い戻される
直近のレジスタンス
76.81 緑の線
2018年のブラッククリスマスの起点となった高値。
この週に76.81に到達して一旦、利確売りが入ったのでレジスタンスとしては意識されている。
夏のドライブシーズンが終われば、この辺りで折り返すのではないかと思うが
77ドルを超えた場合は80ドルを視野に入れておかなければならないので
ショーターは注意が必要である。
直近のサポート
70ドル台のサポートが厚い
日足レベルだと70ドル台に入ると買い支えが入っているので
このゾーンはサポートとして意識されている模様。
ここを下抜けないと下落は望めない感じか?
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
大口のロングが大量に減っているので2018年の高値76.81に到達した辺りで
利確売りが入ったのだろうと思われる。
WTI原油の個人のポジション状況
個人のショートポジションは前の週からだいぶ減った。
場中では76.8到達後に急落した事からロングが多めに切り替わる場面があった(73ドル~74ドルあたりで)
70ドル台で買い戻しが強くなり、懲りずに新規で売りが増えてる状態。
WTI原油のポジション状況 まとめ
まだまだショーターが諦めてない感じなのでチキンレースは続きそう。
ただ新規の売り買いが増える場面は73~74ドルあたりなので
この辺でロングで捕まらなければ、どうにかなりそうな気がする。
ショートする場合は長期戦なのは間違いないけどね…。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱
2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁
2021年04月01日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
2021年04月16日 63.07 (+371pips上昇) 中国輸入統計が良好で原油を爆買い!IEAとOPECが2021年の世界の石油需要見通しを引き上げ!
2021年04月23日 62.11 (-96pips下落) インドのロックダウンと日本の緊急事態宣言
2021年04月30日 63.46 (+135pips上昇)
2021年05月07日 64.83 (+137pips上昇) 中国の軍用機が台湾の防空識別圏に進入したとの報道
2021年05月14日 65.46 (+63pips上昇) アメリカのパイプライン最大手がサイバー攻撃によって稼働を停止。OPEC、IEA需要見通しは良好(供給不足の可能性を指摘)
2021年05月21日 63.85 (-161pips下落) イラン核合意の進展や制裁解除の可能性が浮上、ビットコインの急落で原油価格が大きく下落
2021年05月28日 66.60 (+275pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画が報道され期待感で67ドルに到達する
2021年06月04日 69.38 (+278pips上昇) イランの制裁解除でイラン産の原油が供給されても需要面に問題は無いらしい
2021年06月11日 70.79 (+141pips上昇) OPECとIEAが新型コロナ前の水準に戻る見通しを発表し生産拡大を示唆した事で原油が買われている
2021年06月18日 71.41 (+62pips上昇) FOMCでまさかの利上げ前倒し発表(2022年~2023年中、従来は2024年)でも週ベースで安値は更新していない…
2021年06月25日 73.97 (+256pips上昇) OPECプラスが7月1日の会合で小幅な増産に留まるとの見方で買い。FRBや連銀総裁はインフレは高くなるが来年には低下する見通し
2021年07月02日 75.10 (+113pips上昇) OPECプラスの会合がUAEがゴネて来週の7月5日に延期となった
2021年07月09日 74.67 (-43pips下落) OPECプラスの会合が纏まらずUAEを筆頭に増産国が増えると懸念が出た。ECBの新戦略でインフレ2%に切り上げた事からユーロドルの上昇につられた
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- OPECプラスの会合が纏まらず延期となり次回の会合も決まらないまま終わった
- OPEC会合で何も決まらないのに謎の需給ひっ迫懸念で2018年の高値76.81を到達
- しかし、76.81に到達した後は利益確定売りに押されて大きく下落した
- UAEを筆頭に増産する加盟国が出てくるのでは?という懸念で原油は売られた
- 東京が4回目の緊急事態宣言を出した事で日経225が急落し、リスクOFFの流れが出たが、70ドル台まで落ちた後は買い戻しが強くなっている
- ECBが新戦略を発表しインフレ目標を2%に引き上げた事でユーロドルが上昇し、その流れで原油が上昇した
- 株価が買い戻されるにつられ原油もリスクONの流れで買い戻された
- 大口は一旦利確売りで買いポジションを大きく減らしている
- 個人はショート比率をフラットに下が、新規で売りが入っている
76.81で大きく売り込まれたのを見ると
大口もわりとこのラインを意識しているんだなと思った。
この週で76.70の売り指値注文を出していたが
FBSはtraviewの価格とは違って60pipsぐらい下に価格が離れている。
なのでこの週は76.70のS指値注文が決まらず終わった…。
これが入ってたら70ドルくらいで全決済で
もう一度、売り直そうと思ったのに決まらない事で
全決済できなかった…。
FBSの原油はマイナス金利が取られるので
長期戦になるとキツいんだよなぁ…。
途中でS握りながら、うねり取りロングをスキャを決めるか検討中。
じゃなきゃ長期戦はマイナス金利で負ける可能性が出てくるので・・・。
国内口座だったら、こんなこと考えなくて済むのになぁ…。
これが海外口座のデメリットだよなぁ。
早く66ドル行って欲しいんだけど・・・
70ドル~76ドルをダラダラするならロングでうねり取りするわ。
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