WTI原油 【見通し・予想・動向】新型コロナ変異種が確認され価格は急落したが押し安値を作って再び上昇する形 テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2020年12月25日(金)の週を終えて
2020年12月21日(月)から12月25日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2020年12月25日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年12月25日の週を終えて新型コロナウイルスの変異種が発見された事により
高値から振り落とされた原油その後は46ドル辺りで押し安値を形成して
再び戻る形に日足5派で調整が入るのか
押し安値を下に割ってないから上昇を再開するのか
難しい展開 pic.twitter.com/dXLZt8TNj2— 堅実なる投機家@-486万円・原油相場で負けた分を取り戻し中 (@kenjitutouki) December 26, 2020
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
EIA在庫の状況
原油の在庫の状況 まとめ
在庫は少し減っていますが
この減り幅でも需要が回復しているとの見方から原油価格が上昇しています。
今は原油在庫より新型コロナワクチンの普及による経済の正常化から
エネルギー需要の回復期待のほうが大きいのかもしれません。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年12月21日(月曜日)から12月25日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間でインパクトのあった出来事は
- イギリスで新型コロナウイルスの変異種が見つかり、リスク回避の雰囲気が広がった
- アメリカ議会の与野党指導部で新型コロナ追加経済対策案の9000億ドル規模の案が合意した
- その後、トランプ大統領が新型コロナ追加経済対策の署名を拒否した
- サウジアラビアがOPECの協調減産は2022年まで続く可能性があると発表した
- ロシアが来月の1月のOPEC会合で増産する事を支持しているらしい
- イギリスとEUの通商協議が合意されたと発表された
12月21日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
新型コロナワクチンの変異種がイギリスで確認された報道を受けて
朝から原油は売り込まれた。
新型コロナの変異種は感染力が強く、従来よりも最大で70%の感染力が高いと見られているようです。
これを受けてイギリスでは外出規制の強化を発表し
イギリスからの渡航や移動を禁止する措置も取られました。
ただ、アメリカ議会の与野党指導部で新型コロナ追加経済対策案の9000億が合意したとの発表も
合わせてあり、日本時間の午前から夜にかけては売りにおされたものの
その後、夜からNY時間に掛けては買い戻しの動きが強くなりました。
この日は大きな髭陰線で終わりました。
株価も大きな下髭陰線で終わっています。
どうも新型コロナウイルスの異変種はワクチンで対応できそうとの見方が出ているようで
安堵感からアメリカの経済対策の行方に目が行ってるようです。
また、サウジアラビアのサルマン王子は、
石油輸出国機構などを含めたOPECプラスによる減産合意が
2022年末まで延長される可能性がある、と記者会見で発表した事もあり
原油価格は下がりにくい状況になっています。
高値49.29 → 終値47.84(-145pips下落)
12月22日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
ロシアが2021年1月のOPECプラスの会合で、一段の増産を支持する意向を示している事が報じられ
またEU各国で新型コロナウイルスの変異種から移動制限を設けたり、
イギリスとEUの漁業権を巡る交渉が難航したりでリスク回避のドル高が進み
原油はリスク回避のドル高の流れから売られて終了しました。
しかし、前日の安値の下髭には届かず終了しています。
ちなみに、ビオンテックのシャヒン最高経営責任者(CEO)は、
ファイザーと共同開発した新型コロナウイルスワクチンが、
イギリスで確認された変異種にも有効である公算が大きいと述べています。
またイギリスとフランスの英仏海峡の往来再開について協議していると報道され
23日までに物流を再開する計画のようです。
新型コロナ変異種の問題は、すぐ収まりそうな雰囲気を感じますね。
高値47.94 → 終値46.76(-118pips下落)
12月23日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
イギリスで新型コロナウイルスの変異種が発見され
フランスとの国境を閉鎖していましたが
この日、開放された事でリスクが緩和された事や
イギリスとEUの通商協議の合意が得られる可能性があると報道された事で
ポンドを主導にリスク資産の買い戻しの動きが強まりました。
とくにロンドン時間が始まるタイミングあたりからの買い戻しが強くなってます。
アメリカの新型コロナ追加経済対策で
航空業界の約150億ドル規模の給与支援に期待が寄せられ
景気循環株が買われている事や
EIAの在庫統計の発表があり、在庫が減っている事でエネルギー需要が順調に回復していると見られ
原油価格はNYタイムで上昇の勢いが加速していってます。
安値46.14 → 終値48.05(+191pips上昇)
12月24日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
次の日がクリスマス休暇のため、値動きも少ない感じで終わりました。
トランプ大統領が新型コロナ追加経済対策案の署名を拒否して修正案を出しましたが
同法案の修正を巡り与野党で協議していましたが纏まりませんでした。
これを受けてリスク回避で売られるかなと思いましたが売られず
じわじわ上がって終了しました。
イギリスとEUの自由貿易協定の締結されると発表があり
これがリスク回避を相殺した形となってるようです。
安値47.55 → 終値48.29(+74pips上昇)
12月25日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
クリスマス休暇のため、市場はお休みです。
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の始めに49.30から急落、その後、買い戻される
- 5日SMAと転換線を割れたものの46ドル前半で買い戻され、最終的に5日SMAの上に戻る
直近のレジスタンス
49.30~49.40 赤いライン
前回のレジスタンスライン47.10~48.64を1週間であっさり上抜けてしまい
上昇の勢いを感じます。
47.10~48.64はOPECが3月末に協調減産を終了してパニック売りとなったラインなので
そのパニックから復活したと言っても過言ではないかもしれません。
WTI原油【パニック売り】OPEC協調減産が3月末で終了して失望売りから大暴落!!テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年3月06日(金)の週を終えて
なので、49.30~49.40でを上に抜けてきたら50ドルを超えて行くかもしれないので
注意が必要です。
49.30~49.40は2月3日の週に下落ストップしてから
2月24日の週に下抜けて暴落した時に意識されたラインです。
WTI原油 2020年2月7日(金)の週を終えて テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想する
【相場予想】WTI原油 大暴落した理由を解説 テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較 2020年2月28日(金)の週を終えて
ちょうどこの時期は、新型コロナウイルスの感染拡大が意識され始め
原油需要が減るという見通しが出始めた頃にあたります。
ここを超えるようだと
いよいよ50ドル台を回復し51~54ドルのネックラインを見に行くと思われます。
直近のサポート
47.10 黄色のライン
1週間上昇続きの原油ですが
この1週間の流れを見ると、深く押して反転した場所は
ちょうど転換線で跳ね返されている事が分かります。
47.10とちょうど転換線が近くにあるので
深く押した場合、このあたりがサポートとして機能するのかなと見ています。
重要なネックライン
41.51~42.34の重要なレジスタンスラインを上に抜いてから
押し安値を43.90と45.40ドルあたりで足場を固めながら高値を更新し上昇を続けています。
43.9と45.40この押し安値が深く押した時のサポートになりそうですが
1つ重要なラインがあって、それが45.40の緑のラインです。
ここは月足ベースで見ると一目瞭然で
2018年12月のブラッククリスマスで暴落した原油最後の反発ポイントと
2020年2月から新型コロナウイルスの脅威で暴落した45.26のラインが重なるネックラインになってます。
つまり、ここを明確に下抜けてこなければ
原油価格は上昇を続ける可能性があるという事になります。
押し安値を割るまでは上昇トレンド継続か!?
1時間足を大きく広げて、ロウソク足を1つの線として見る為に全部同じ色に統一すると
押し安値を割れたわけじゃなく、200日SMAに沿って上昇を継続しているのを見ると
まだまだ上昇トレンドは続くのではないかと思われます。
なので安易に売りで入る場合は高値を更新したら逃げれるような感じで入らないと
後々、踏みあげられて痛い目に合うかもしれないので
用心深くやった方がいいと思います。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
12月25日はクリスマス休暇だったので
発表が遅れるため、今回の分析は見送りです。
WTI原油の個人のポジション状況
個人投資家の売りが減りましたね。
49ドルでロスカットした人やナンピンで辛うじて逃げ切った人がいる感じかな。
とはいえ、場中で売りと買いが50%50%になったのを見ているので
そこから8%上がったのを見ると
個人投資家は高いところを売りたいと言う人が
まだまだ健在しているという事です。
なので新規で売りで入って踏み上げられる事を警戒した方がいいと思います。
まだ押し安値を割っていないんでね…。
WTI原油のポジション状況 まとめ
49ドルから急落した原油ですが買いが増えるかなと思いきや
結局のところ売りが入ってくるのを見ると
まだまだ個人投資家は買い目線になれない感じですね…。
こうなると
これ以上は上がらないだろうという思い込みから売りで入るのは危険かもしれません。
個人投資家が買い目線になるまでは売りで入らないほうがいいと思います。
売り入るにしても、しっかり高値まで引き付けてからロスカットの幅も限定的で収まるあたりに
したほうがいいと思われます。
素人目に見てもあきらかに上昇トレンドが続いてるなと分かるので…。
どちらかというと1時間足や4時間足の200日SMAで押し目買いのほうが
売りよりも勝てると思われます。
売りで入りたい場合は、押し安値を割れてくるまでは待った方がいいかもしれません。
週の終値を比較
2020年03月07日 41.51 ←ターゲットクリア(2020年11月19日)
2020年03月13日 33.25 ←ターゲットクリア
2020年03月21日 23.40 ←ターゲットクリア
2020年03月27日 21.80
2020年04月03日 28.79 ←ターゲットクリア
2020年04月09日 23.18 ←ターゲットクリア
2020年04月17日 18.44
2020年04月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年05月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
2020年05月08日 26.10 ←暴騰w
2020年05月15日 29.79 ←押し目待ちに押し目なしで高止まりからの踏み上げ!
2020年05月22日 33.56
2020年05月29日 35.19 ←3月13日の終値をクリア!
2020年06月05日 39.07 ←ターゲットに届かず折り返す…
2020年06月12日 36.50
2020年06月19日 39.42
2020年06月26日 38.17
2020年07月03日 40.23
2020年07月10日 40.57
2020年07月17日 40.58
2020年07月24日 41.24 ←ターゲットまであと30pipsぐらい
2020年07月31日 40.44
2020年08月07日 41.53 ←3月7日の終値を+2pips上回った状態
2020年08月14日 42.20 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月21日 42.27 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月28日 42.93 (+66pips上昇) ←42.34を上回った状態
2020年09月04日 39.42 (-351pips下落) 暴落の構え
2020年09月11日 37.30 (-212pips下落) 下落2週目
2020年09月18日 40.88 (+358pips上昇)
2020年09月25日 40.09 (-79pips下落)
2020年10月02日 37.01 (-308pips下落) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染
2020年10月09日 40.55 (+354pips上昇) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスから復帰
2020年10月16日 40.74 (+19pips上昇)
2020年10月23日 39.72 (-102pips下落)
2020年10月30日 35.72 (-400pips下落)
2020年11月06日 37.38 (+166pips上昇)
2020年11月13日 40.12 (+274pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が90%を超える報道で急騰
2020年11月20日 42.42 (+230pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が94.5%という報道で
2020年11月27日 45.54 (+312pips上昇) 新型コロナワクチンの実用性が期待され
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- イギリスで新型コロナウイルスの変異種が見つかり、リスク回避で原油価格は急落した
- しかし、46ドルあたりで押し安値を作り反転上昇する
- 1時間足でも日足でも、まだ押し安値を割れたわけじゃない
- 個人投資家の売りは減ったが、まだまだ売りで入ってくる人は多い
- サウジアラビアがOPECの協調減産は2022年まで続く可能性があると発表した
- ロシアが来月の1月のOPEC会合で増産する事を支持しているらしい
まだ押し安値を割ったわけじゃないし
個人投資家も原油価格が上がれば売りたいと思う人がまだ多いので
しっかり押し安値を割るまでは売らない方向でいきます。
できれば200日SMAまで引き付けて押し目買いをしていきたいです。
ロットを押さえながらナンピンロング計画で行きます。
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